新しい通り道

さっと風が吹いてその時だけ、熱のこもった雨で濡れた道が明るく、冷えて照らしだされる。道を舗装している小さくて四角い石。足を取るようなとっかかりはなくすべらかで重みがあり、舗装がかろうじて、道が周りの空気に溶け去ることを押し留めている。その上を歩く事が単に篤い場所の記憶につながって行くような、それだけ平穏な石の道。舗装は階段の上にちりばめられているとき色を陰りのある乳白色に変えている。休んでいる光のなかでそこだけ不透明な、午後の人間の意図。どちらに歩いていくか何が見えるか画定する働きを乗せる事により、道は視られる事となる。

知人よりとてもいいものを貰い、何となく気持ちが華やぐ。
移動しながら、テネシー?ウィリアムズを読む。
「呪い」???は人にあげてしまったので、「ガラスの動物園」と「欲望という名の電車」を。