2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ラカン

現実と言語の把握について。 ( 以下に書くことは思いつきも多い) 薔薇 白い薔薇 白い薔薇が花瓶に入っている 白い薔薇が黒い陶器の花瓶に入っている 白い薔薇がユーカリの葉と一緒に黒い陶器の花瓶に入っている、、、 と、延々あるものについての要素を増や…

かさばる金の風

風なのに嵩がある感じがする。なんとはなしに、そこを潜ることが金の柔らかなもやを身体に引き寄せることと考えてみる。それだけで手の中に握りしめている種を宙のどこに植え込むか解る。細い筋を通って金の光のなかを流れてゆく種は、芽吹き方が全く違う。 …

快晴

電車に乗って移動してると、日立製作所の光トポグラフィー技術を使った疎通装置の社内広告 が見える。それで胡乱な言葉で書いていたような技術が、別に妄念でもSFの世界の出来事でも ないんだなぁということがはっきり解る(私は、日立製作所はよい会社だと…

ベンヤミンの次には

シリーズ化してどんどん書こうと思っていた。オウィディウスについて。バロックについて。そして私は、そういう事は日常性と何ら対立しないと思ってた。 詩というのはスタンドアロンで、なんでかわからないが、すっと独立した感じでそこにある(私としては、…

バランスがとれる

台風? というくらい風が強い(けどこういう日は結構好き)。 ベンヤミンが好きである、という話の続き。休日平日関係なく、朝から素でベンヤミンとかカフカの事を考えている事がある。すべき事があれば切り替わるのでいいにしても、あんまりそういうのも無い…

ペットサウンズ

昨日購入し、あっという間に読み終わる。 私は村上春樹さんの小説の、まともな読み手ではない。よくわからなさと一緒にだけ感じとれる。それはやっぱり12年ほど前に、初めて「カンガルー日和」を読んで以来一貫した感覚で、少ししてこの不可解さは、作品自…

ワルツと不死

寒くなくなったせいで手がとまっていた事が段々まともに出来てくる(といっても、単に家のなかの雑事が大半)。「ペット?サウンズ」は立ち寄った駅の本屋で売り切れ。(多分明日にはどこかで購入する予定)。最近やりかけになってしまった事柄を1から再開する必…

ブライアン?ウィルソン伝

「イマジネーション」を聴きながら(ずっと繰り返し聴いている)。ブライアン?ウィルソン伝を読もうか読もうかと思いながら、購入出来ない。その本に、例えばチャールズ?マンソン事件がどう書かれているかは解らない。当たり前の話だけれど、日常的に生活を送…

語尾がサフラン

突如として花の飾られる沈黙のなか、口端から息のかたちをした魚が流れ出る。唇は魚にもそなわっているし、それが軽く開いて新しい波が空気を染めるのを止めることはできない。語尾は金色のサフランだった、白い魚を煮るために針状の光を湛えていた。 ♪ 「問…

靴のかかと

靴のかかとを打ち直す。歩き癖なのか右から減るのだけど、打ち直した直後はバランスよく歩ける気がする。 歩きながら空気感という言葉についてあれこれ思いめぐらす。変な言葉。多分文学的な自我感のたかまりとか芸術と死の欲動みたいなものからすると、内実…

小林秀雄と主観

近くに「Xへの手紙?私小説論」がある。 最近この本を見るにつけ、「表層批評宣言」を読んだ時の事をセットで思い出してしまう。 「批評とは、ついに己の夢を懐疑的に語る事ではないのか!」 という、「様々なる意匠」の一節に対して、読むに耐えないから捨て…

葉とサテライト

空港そのものが空から降りてきた、という気がする。時間を削り取ったようなまばゆい光に包まれていて、ゆっくり動いている。飛行機は優しい大きさになり有機的に光の間を飛び回る(誰かが蜂、と言った)。床が濡れそぼちながらたわみ、やがて葉脈がクリーム色…