あまり他意もなく

ビューティフル・マインドジョン・ナッシュの天才ぶり
と衒いについて、映画館で見た時にチューリングもそうだが
半分妄想かもしれないけど半分実体のある外在性(表現が
難しい)に触れないとこんな風にならないんじゃないかと
いう気がし、苦手意識が強い。

文学者は天才肌だからって自分の特異性を人類全般にまで
敷衍出来るとすぐ思うほど傲慢な存在じゃないが(大体
天才肌の文学者ってあまり居ないような気がする)、科学者は
内実が伴わなくてもエキセントリックな振る舞いだけしてれば
そのうち何か発見すると世間に思い込ませやすいという側面
があるんじゃないかという気がする。(この辺りの事情を
細かく検証していくと恐ろしく俗っぽい)
そんな事はないと思いつつ、なおかつそれが40代過ぎてたら
相当気持ちの悪い存在という気がするのだが。

そんなことを考えつつクックパッドを見ながら作ったパストラミポークがとても美味しかった為、こういうレシピを思いついたりすることもよっぽどえせ科学より偉いように思う。
(パストラミって結構色々な材料で作るんだなと思ったの
ですが、リエットみたいな感じ。もらったマスタードをつけて
食べる)

唯の一個人の日記でも多分文学者の総意を書くのは大切であり、
一円もお金を貰えず出版もされないがそれを愛だと思う。
カフカにしろベンヤミンにしろそんなだったのだが、ナチスは台頭したし仏教系カルトも同じことだとして、通時的に考えてそこで身体が滅びる事を思い浮かべるのは結構難しい。人類は愚行を乗り越える。致死性の高いオペレーションに苛まれた人が悪いのじゃなく
オーソドックスに下らない機構の全てがどうかしてるのだと思う。


デジタル*ナルシスは文庫になってる。