「差異と反復」が文庫版で出るんだ。
ちょっとだけだが(あざとい感触を残すならそんなこと
書かないほうがましだけれども)泣きそうになる。
理由は、ここ数年落ち着いて読めなかったから。
幾レイヤーかに分かれているが、私はこの期に及んで
「ドゥルーズが一番、悲しい分断と意味不明な生命化の巣窟に
なりやすいんじゃないか」って感じており、その部分をケミカル
なりサイバー神秘主義なりでまかなっている人を、感覚的に信用して
いない。
私にとって「差異と反復」は、未だにそういうものを全部超える
ために書かれた本だ。