葉とサテライト

空港そのものが空から降りてきた、という気がする。時間を削り取ったようなまばゆい光に包まれていて、ゆっくり動いている。飛行機は優しい大きさになり有機的に光の間を飛び回る(誰かが蜂、と言った)。床が濡れそぼちながらたわみ、やがて葉脈がクリーム色のタイルから現れ、あたりは葉脈の強い黒みがかった緑がちになり、そのうち葉に埋もれてしまう。