ベンヤミンの次には

シリーズ化してどんどん書こうと思っていた。オウィディウスについて。バロックについて。そして私は、そういう事は日常性と何ら対立しないと思ってた。
詩というのはスタンドアロンで、なんでかわからないが、すっと独立した感じでそこにある(私としては、空気をいっぱいに入れて膨らませた、すごくきれいな色の風船のような感じでもある)。
 それだけでは虚しくなってしまうのでセリーとして過去に書かれたものに言及する営みがある、という考え方。、、、をわりと色んな人がしてるよね、と思う。それでハイデガー(が解釈したヘルダーリン)が大事だったのだけど、「ヒュペリオン」を読んで、怖くなってやめた経緯がある。

 何が怖かったかといって、素朴に「晩年、塔に幽閉されていた」というところ。あとは何となくスケール感の大きい感じ。一読して「あ、性に合わない」と思った。