リビエール(3)

髪は黒々と長く、円卓はくすんだ赤であり、彼女は赤い半月形した木の卦札を背中で感じていたのだけれど、暗がりの中では身体をとおりぬける龍以外、これらの色と構図をはっきりとは認めないのである。

身体を通り抜ける龍は、水辺を散歩していて、平坦で水の粒子と闇、湧き出るような暗い緑の多い町に、自分の白い骨が場所を持つことを思い、そのままとどまったのだが、人が居て鍋底のような天井を持つ場所を設え、その上では生活を営みだすと、すぐさま出入りして龍としてのありよう、鱗のきらめきと眼の炎を取り戻す。柔らかな髪の長い女主人は一籠のインコの他に、あまり口を利かず鍋を振るう、瞼の赤い年若のコックと、まだ産まれて間もない、女の赤ん坊と一緒に、リビエール、と描かれた看板の奥の部屋に暮らしていた。 ♪

寒いし何となく雨が降りそうだし、肩も凝るのだけれど、駅前にクリスマスツリー(オレンジのイルミネーションつき)が出ているせいで頭がちょっとすっきりし、年末まですぐだろうと思うのと、もと通りなんとしてでも2日に一冊は本を読んで、毎日日記をつける生活を送ろうと思う。
中国という国(旅行したことはあっても、私は詳しい事を知らない)の、強烈な媒体性について考えていた。