アンドリューワイエス展

アンドリュー ワイエス展を見に行く。
味気ない絵の気がしていて嫌いだったのだけれど、かなり昔から名前をきいてた画家(趣味で絵を描いてた家族がワイエスを好きで、スケッチブックを見ると貝殻とか何かの機械が、なんかそういうタッチで、硬質で目線の分だけ揺らぐような感じで描写されていた)。ほとんどエディプス コンプレックスみたいな嫌い方だったのかも知れないと、絵を見ながら思う。でも90まで絵を描く、とか、自分の仕事をするという時、こんな風に描くのはリアリティーがあるな、と感じる。
クリスティーナの世界、という連作を見ながら、何となくカーソン マッカラーズの小説の事を思い浮かべる。不自由な、抑圧を受けている身体や心理が、でもあたりの景色にすうっと溶けたり、いい意味での異物として自然のなかを移動するということ。