燃え上がる

すっかり花粉症の時期なのに、いま鼻とか目になんの支障もないことが嬉しくて、このままずっと花粉症にならなければいいと思う。これからじわじわ暖かくなっていくのは気分のいい時期。(10年以上ぶりにスキー場に行く。それにしても電磁波の件では精神的にどうこうと言うより、運動神経がごっそり持ってかれてるなぁ、と思う。車の運転もそうなのだけど、別に身体知がどうとか考えずに出来た方がまともな事が一杯あるのに、精神論系の人の妙なこじつけは何なのよと感じる)。

ブランショの「書物の不在」を買うことにする。何度もここから居なくなること、文学と自殺について言及しながら、都度その言及を基底として永らえて実際の年齢としては90前後まで生き、書かれたものとしては読まれる時間だけ呼び起こされるのはすごく具体的で誠実だと感じる。 ♪
燃え上がるのは闇の粒子で、それは一つひとつを見ると確かに火の気配に満ちているのだが、集めてみると中に置かれた人間の心持ちを不明瞭にする優しいくらさの感触にすりかわる。ソファーの上に敷かれた薄い黄色の布も、黒い色のかたまりみたいに見える当のソファーも、ある時燃え上がろうとしながら夜眠るときの意識に作用してきた。肌と同じ密度の布。何の峻別の機能も持たずに場所を溶かし一つに配置する。