ビニールクロスと自然素材について

 複数組のお客様と色々なお話をしつつ、自然素材に対する関心の高さを確認したため、
ビニールクロスと自然素材についてちょっと補足を書いておきます。
 (6月10日の日記に色んなことを書いているのです。ここで触れるのはあくまでも
壁材のことだけ)。

 まず、左官壁が空気環境によく、それを施工したお部屋に入ると気分がすっとする
のは確かです。お部屋に施工したい! と思ったときに、何社か比較検討することも
楽しいので、東京近郊に住んでいる方はリビングデザインセンター・OZONEの、
「室内環境ラボ」というところに行って資料を入手したり塗り壁のセミナーを聴いて
みたりしてください。(今丁度「にっぽんの左官」と称して、左官材を施工するときの
注意について資料をまとめてあるみたいで、これは8月の25日まで)。メーカーさんに
よってはサンプルを無料でくれたりするところもあります。
 左官壁をDIYで塗る場合、左官屋さんに下地を作ってもらい、上のパタンを自分で
施工する、というのがベストだと思います。(左官材が壁によく密着するかとか、下地
との兼ね合いを見る必要があるため)。
 火事のときに延焼が遅れるとか、消臭作用が高いというのも確か。居やすい空間が
出来ます。
                  ♪
 サンゲツやリリカラといった大手建材メーカーさんの見本帳に載っているいわゆる
「塩ビクロス」は、「ホルムアルデビドの放散量の性能区分を示す為に新たに表示する義務」
に従ってF☆☆☆☆という基準を取得してるものが大半です。(ホルムアルデヒドの発散
量が、水中で平均0.3mg/L 以下  最大0.4mg/L 以下で、 建材としての使用量に制限なし)。
 「アレルギー体質ではないしポップな壁紙を張ってにぎやかな感じの部屋を作りたい」
とか、「壁材に対する予算は抑えて、その代わり一生使えるようないい椅子を一脚買いたい」
というひとは、ビニールクロスを施工しても大丈夫・・・だと思います。というよりは、壁材の
メーカーさんで、「人を不健康にする建材」をあえて作ろうとか使おうと思っている会社なん
てないし、世の中にはビニールクロス張りの家よりもよっぽど人の調子を狂わせるものがいっぱ
いあります。 
 

                    ♪
 岸田劉生展へ。長谷川町子美術館所収の麗子像が可愛くてちょっと笑ってしまう。
単線的に「どうしても描きたい」という欲求で(含みも何もなく)絵を描けた時代の
よさみたいなものをひしひしと感じながら見る。