グラインド

 斜めに差し込んでくる日の光に照らされて一部分が光っている、大理石か
それに似た材質の石で出来た小さい椅子。椅子のかたちをしているというよりは
窪みをつけられた石として黒い地面に直接置かれている。地面の土は不自然なほど
青黒く見えていて、それでいて地底にあるものを感じさせる。泳ぎながら水底が
肌に馴染む、ということがある。座りながら地面の中に線描された家屋のような
ものが身体に合わせて動くのが解る。

 考え事をしながら、どこかの不動産屋さんとお話をして盗聴機や盗撮機の発見と
排除のサービスなんて出来ないかなぁ、と思う。建築業界内での暴力団的なものの
嫌がらせに加えて、結構大きい問題のはず。潜在化していて社会問題にならないところ
も不気味。(「シンセミア」を地で行くような話と農村部的な感受性の組合せって、私に
は耐えがたくあり得ないものに感じる)。

 私信のメールでつい、「もらいメンヘラ」という言葉を使ったのだが、本当に20年くらい
で、下らない人格障害擁護と幼稚なドゥルーズ主義(そこに神経工学が絡むから尚更タチが
悪い)による精神分析学の軽視が進んだんだなぁ、と思う。当たり前のことだけれど、今まで
生きてきた中で本当に精神的に問題を抱えていた人も、単なる薄っぺらい人格障害者も知人に
居たのだが、後者は大抵まわりの人と自分の区別が無くて、プライドが無いから卑屈で、その
卑屈さを他人にも強要するタイプなのだ。世の中に出て一番うっとおしがられるタイプ。
 警察に証拠書類を提出している人が何らかのかたちで罰を受けることを心底望む。改めて、
私はこんな下らない人間だったことは全くない!! と断言できるくらいの、本当の人間のクズ。

              ♪
 車の中でエディット・ピアフを歌いたいと思っていて、それは人に監視されてもいいような気も
 して。「L'Hymne a l'Amour」がまともに歌えたら人生自体が丸ごと別のものになるような気がしてい
 るのだが、映画で観たときのピアフが、ドラッグ中毒の前後不覚を矯正するために一生懸命編み物
 してたシーンを思い出す。私はドラッグに関心なく、小泉政権か何かに乗じて時期尚早にされた神経
 工学系の実験に困ってるだけなんだけれど。