ウナギ

 テレビを見ていたら(芸能人がお取り寄せしても食べたいものというお話だったのだが)、
 茂木さんが取り寄せたウナギの佃煮の値段が、私が土用の丑の日に食べたウナギ(生簀
 こそなかったものの目の前でさばいてもらい、炭火で焼いてくれたやわらかウナギ)の
 約3倍(280gで6300円)でがっくりきたのだが、茂木さんの言った「でもみんなこれ取り
 寄せないでね」という発言に更にへこみ、思わず「どんだけケチかお前!!」とテレビに突っ込む。
 ちなみに茂木さんの前に出てた知らない芸能人の人お勧めのお肉屋さん、焼豚も美味しい。
 
 テレビ見ながら、油味噌(沖縄料理の)とか考えてみれば自分でつくってたし、山瀬まみ
 のレシピで蛸とクレソンのサラダってすごい簡単で美味しいのだが、最近全然作る機会ないわ
 と思う。でも再三書いてるコピーライターの呪いみたいなものがいよいよ解けたっぽいので
 (なにコイツ雑貨のマルチ商法かと思うのだが)、まともに自炊しよう。

 (ちなみに蛸とクレソンのサラダはクレソンを一束ちぎって、上に薄切りの蛸を乗せてポン酢を
 かけておいて、あとフライパンにごま油をキンキンに熱してそのまま掛けまわすだけ。
 油味噌は豚のロース肉を細かく刻んで炒めて油を出して、一旦取り出してからその油にショウガと
 お味噌とお砂糖を入れて適当に煮詰めて、また肉を戻して絡めて、小麦粉の薄焼きに巻いて食べる
 ような感じ。ラーメンに入れる煮卵とかも家で作ると安上がりで結構持つのだが、そう考えると
 別に何の衒いもなく普通に食事作ったり生活すればお金は節約できるんである。クレソンなんて
 どこか鉢のすみっこにでも植えとけばいいんだし)。
 ぼけっとしたままテレビ番組を続けてみていたら、藤原竜也が出ていて、そういえばえらい昔に
 渡辺絵里子と藤原竜也卒塔婆小町を見に行ったなぁとか、色々思い出す。そして
 アニメの作画学校に通っている女の子二人が、細田守さんというアニメーターの人が設定した
 題材に従って、一分くらいのアニメを作画する、という話を見ていて、その女の子が300枚とか
 500枚近く描いた絵が滑らかなアニメとして動くのを見て、すごいねぇというか、とにかく下らない
 嫌がらせとかに引っかからず頑張ってそれで食べて行ってねぇと思ったのだった。
 (予知能力はないし要らないにしても、画学生だのそれが叶うにしろ叶わないにしろ何かを
 作りたいと思ってる人の家を盗撮してまでパクっている奴なんて、最初から何の才能もないのだから
 早晩自滅するだろうな、と思う。これは自分が如何に宗教的でないか確認しながら書くのだが、自滅して欲しい、だって気持ちがわるいんだもん、と思う)。
 その次に出てきたパンやさんも素晴らしかった。阪神大震災を切っ掛けに自社開発したパンの缶詰を被災地に送っている方なのだけれども。三年間保存のきく缶詰を開発する事は大変であり、でもそれが成し遂げられて初めは一種類しかなかったバリエーションが増えているというのもいい話だし、そのパンを企業に常備する時に、2年経過したら引きあげて新しいものと交換し、残り一年消費期限のあるパンを貧窮してる国に送るという発想も凄い。それは(ちょっと違うかも知れないのだが)「飢えた子供を目のまえにして文学に何が出来るか」式の御託と初めから無縁の時間の流れであり、構造主義がどうとかいう話と関係なく人が作った紛れもない構造だという気がした。そういう事を考えている時に振りかざすほどの善意なんて何も持ち合わせなかったのだろうなこの社長さん、という気がした。
で、思うのだけど、そういう話とは程遠く、変な稼がせ方をしたお金ってきっと使われ方も変であり、利権団体の利権性(暴力と言い換えてもよい)にいきなり自分を近づけて、丸め込むような超越論で何もかも割り切ろうというのは恐ろしくバカな事であり、そのバカなアスペクトから実体を引き出せ、という無理な教化を、大文字のメディアを通してしてる人たちが居るな、という気がするのだった。二度三度騙されるのはとてもつまらない。何となく吐いたゲロを見せびらかされるようなコミュニケーションの取り方だなと思う。