卓上映画 古賀春江

以前金剛出版という比較的硬い(であろう)出版社から出ている古賀春江のパトグラフィー関連の本を読んだ事があり、感銘を受けた。私は別に精神病にだけ関心がある訳じゃないんだけど、振り返ってみると怖いくらいに読まなくてもいいような精神病理学関係の本を読み漁っていた事があり、特に西丸四方とか徳田良仁とかの臨床と芸術療法がらみの文献を、何故か小学生の時に古本屋で見つけてはねだって買ってもらっていたのだった(幾つの時何をした、みたいな事は、ホフマンスタールとか竹中労みたいな、ほんとに文章の上手い人が書く以外決まらないのであまり書き連ねたくないのだが、何故か「創造と狂気」という講談社現代新書の本を11位の時に読んで、それから夢中になって草間彌生の芸術療法の背景を調べたりしてたのだった)。古賀春江はそういった本で比較的しょっちゅう「日本のシュルレアリスト」として紹介されており、詩などを読んでも確かにシュールな感じがするのだが、絵なり詩なりに表れているものをテーブルの上に並べて一メートル四方位のところで日本のシュルレアリスムについて説明する画像を造れそうな気がする(それは、初期の川端康成とか新感覚派にあったような、掌の上で出来事が動くような、その中で動かされているような感じ)。

金剛堂、ではなく金剛出版が正しい名称のようなので訂正しました(金剛堂で検索したら宗教団体の仏壇屋が一覧で出てきてあら気持ち悪という気がする)精神分析学の臨床関連の本を多数取り扱いしている出版社らしく、「パトグラフィー叢書」の一冊が古賀春江だった。(「ファントム空間論」もこの出版社から出ていたかもしれない)

茂木健一郎さんのパクり疑惑は、その後結構多くの方に「ああ確かに何かされてるねぇ」とのお声を頂き、完璧に私の妄想でも夢でもない気がするのだが、ある方に出したメールで「日和ってる」と書いた次の日に「日和見主義でいく他ない」とか訳の分かんない事を書いていたり、その後も迷惑行為続行中でどうしようかなという感じなのだが、一度誰かがちゃんとこの人の精神的変調を問題にした方がいいんじゃないかなぁと思う(精神的変調というよりは科学者としての内実のなさを。読んでると何かものすごい反動形成とか自分が取り組んでいる領域に対するコンプレックスのきつさを感じてしまい、自分が以前本を読んでいた時の嗜好からすると絶対この人の書いたものを読まなかっただろうなと感じてしまう。行き掛かり上何冊か読んだのだが凄くつまらない感じなのだ。ケチであることも含めてつまらない男のつまらなさが具現化したかのような本)。
間抜けな比喩表現とか天候と心理の重ね合わせも含めて、創価学会という一宗派がこの時期にどれだけ文学や生活環境やメディア全般を抑圧したかを、もう声高に謗っても誰も文句を言わないんじゃないか、と思う。