内田樹先生と疎開/科学者と医者の良心?

西日本への疎開のコンセプトだけ投げてはみたものの、政治と経済(と、普通の人心)は容易にそれを受け入れなかった、という事なんだと思うけど(当たり前というか、そも地の利とか風土とかをどう考えているんだろうなと思う)。
 常日頃人口にじぶんの思想を膾炙させるためには、ブログをそのまま自作だと言ってばら撒いてもいい、とか書いているので、ちょっと引用してみる
「2011.04.04
リスクヘッジについて
疎開」について書いたのはもう2週間以上前のことだ。
そのときにいずれ政府や地方自治体が主導するかたちで組織的な疎開が進むだろうと書いた。
でも、そうなっていない。
枝野官房長官は18日の段階で記者会見でこう語っている。
「集団疎開の問題が県知事レベルで出てきている。疎開という言い方が正しいのかはわからないが、妊婦や高齢者など災害弱者とも言うべき人たちがいて、その人たちが当面の生活をおくるために、全国各地の人に協力してもらうということは具体的に考え始めているところ。」
この段階としては適切な発言だったと私は思うが、このあと、集団的な疎開についての積極的な提言があったことを知らない。

同じ頃、私のところへ「疎開論を撤回せよ」という声が集中的に寄せられた。
理由は「首都圏からの疎開」が大規模に実施されると、ただでさえ低迷している消費活動が鈍化し、日本経済に悪い影響を与えるからだという。
なるほど。そういう考え方もあるのか。」

…単なるブログでしかないが、私は3月17日にこの人の「疎開」という感覚はヘンだ、と書いた。それが微力ながら何らかの歯止めになって、疎開と呼ぶような事態が進まなかったのなら(少なくとも言葉を選ぶ必要があるメディアがその語を積極的に採用しなかったのだとすれば)、ちょっと嬉しいかもと思う。
 大体東京が経済的に空洞化するから「疎開」してない訳じゃないのだが。それから、何うろちょろ関東に来てるんだろう、と思う。これで16年前の阪神大震災の時の被災者だというのが信じられないよなと思う。

「私たちの国の最大の強みは「付和雷同」という国民性格である。
「一億一丸となる」という点において、これほど凝集力のある国民国家は他に見出しがたい。
けれどもそれは同時に最大の弱みでもある。
生物学的多様性を確保できないからである。
みんなが同じ方向を向いて進む先に断崖があれば、全員ぱたぱたと墜落死する。
そのとき、さしたる理由もなく、「オレはそっちに行きたくないね」と別行動をとる個体が一定数いれば、集団は全滅を回避できる。
生物学的多様性というのは「そういうこと」である。
システムの適所に「付和雷同しないもの」をつねに一定数確保しておくということは、「システムクラッシュの回避」という点において必須の配慮なのである。
そのことを私たちの国の「秀才」たちはすぐに忘れてしまう。
というか「秀才」というのは定義上、「システムの平時」において能力を最大化するもののことであり、彼らに「有事対応能力」を求めること自体が間違っているのである。
そのような能力は別のタイプの人間たちに委ねなければならない。
その「別のタイプの人間」の育成と確保ということを、私はこれまで教育論の中でもときどき申し上げていたのであるが、誰も取り合ってくれなかった。」

 付和雷同疎開することを望んでおいて、それをすると全滅する恐れがあるからそうじゃない奴も必要なんだ、
という混乱した態度と、そうじゃない奴は教育によって育成すべき、というのはどう考えてもコンフリクトしてて
おかしいでしょ、と思う。少なくともこんな奴から何も学ばないのでは、と思う。

 その後の、企業内の「バカ枠」とか「変人の採用」については、普通に仕事していると書いた私のことも関係
あるかも知れないので尚更迷惑なのだが(そういう枠で採用された可能性も無きにしもあらずだけれども)、変な
奴に付きまとわれてない限り私は淡々と仕事してるだけなんだけどね、と思う。

 ああ、この人の娘さんに、こんな不安定な人がお父さんって困らない?と聞いてやりたい。嫌味な言い方では
あるけれどそれくらい迷惑だ。
お父さん、私がふわふわの部屋着とスリッパ買って帰ったのと同時期に「スリッパ買った」って書いたし、何か
知らないけどアイロン掛けしてたら同じシチュエーションでアイロン掛けしてる記述がかぶったこともあるんだが。

それもこれも、バブル崩壊後に金に任せて消費者主権のポーズみたいなものだけ享受したい人、しかもお年寄りに「思想家」の役を振り当てるからこういう事態になるのだと思う。糸井重里もそうだが。そういう奴から付きまとわれて、洋服だの持ち物が傷むのは本当に気分悪い。
何か、80年代アイドルみたいのに高橋源一郎の小説の挿し絵を描かせたらその人がパクりで立ち行かなくなったとか、そういう話も含めて全身総毛だちそうな位気持ち悪くなった。いつまで「消費する俺」とか80年代的な俺を引き摺るつもりなんだろうか。じじいの癖に。


業者さんに連絡をしてから朝永振一郎を少し読む。