しかく/そんな困難

・・・仮に「インテリアコーディネーター 稼げる」とか「商業施設士 取得」で検索する方が居る場合、あんまり枝葉
というか無意識のアンダーパスがどうとか書いてあっても参考にならないかと思いますので、ひとつそういう仕事で
ちょっとほわっと来る表明をしてくれた例を挙げておきます。

「○ちゃん、お仕事頑張っていますか。1時間の通勤大変でしょうが、くじけず頑張ってください。電気工事士建築士
の資格とか、いろいろ挑戦されるそうですが、目標に向かって頑張ってください。○ちゃんならどんな困難でも乗り越えて
いけると思います。
 ○ちゃんが○○市に帰られて、早いもので約15日位経ちますね。○ちゃんが帰った後むっちゃ淋しかったです。****
***時、○ちゃんがいればなぁと思います。今でもいつも○ちゃんの顔を思い浮かべています」

 「仕事が建築関係なのだ」と言ったら、何か色々ごちそうしてくれたりもらい物したり、古典的なラブレターを貰って
ちょっとうきうきしたのですが、この手の普通に生活してる領域でのごくまともなコミュニケーションに商業施設士も
多分電気工事士とかもあまり無駄にはならないでしょうという気がします。こういうスタンダードな好意の表明が出来る
人と、ひたすら歪な部分を教え込まそうとする教化オタクのセンスのおかしさのコントラストがはっきりしてきている
昨今ですが、後者の歪みのせいで機嫌悪くなったりムッとしながら仕事する必要が無いのは明白な事と思います。
 ・・・あからさまな買い叩き系の、居住空間についての平和的な思い巡らしと全く関係のないおかしい感じの意図を
表明してくるのは、ひょっとすると家の中に居場所無いから建築って言うんじゃね的な、仕事や建造物に御託を
並べるだけの立場の人が多いのじゃないか・・・と推測しています(恐らく建築家さんはそういう事もなく、もっと姑息
で付随的な立場)。彼らに釘ととんかちもたせて椅子を作らせたら、恐らく手を滑らせて流血した挙句、磔刑の痛みを
再現したとかサイコな事を「つぶやき」出すことかと思います。

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 学歴が上積みされてても根本のところで人間が誤作動しているタイプ(というか、極端で情緒不安定なタイプ)
と完全に切れれば(認識論的切断と関係ないが)、私そんなに男運悪くないはずなのにと思う。
糸井の気持ち悪さもそうだが、2005年に一度「迷惑だから人の私生活に触るな」と伝えてから7年、ずっとねちねち
言動を真似たりする人も居り、そういう精神病質者を押し上げた制度の瑕疵を思う。素は全然不機嫌な事ないので
尚更。
 乗り越えなきゃいけない困難として自殺の強要とかえげつないたかりとかがある割に、まあ悲観しないで済んで
いるのは、やっぱり少しでも工夫して住みたいのが人間だと思えるからでもあります。まる。

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あと、格段に建物を見ながらの旅行が楽しくなるというのも言えます(ドゥルーズ曰く「居ながらにして旅
行する事になる」という事なので、本当は家で内在的に瞑想をしながら、具体物に触れるまでになるのが本
物なのだろうけれども)。
・・・貧乏旅行でウィーンに行った際、目的物はバックハウゼンの地下にあるテキスタイル美術館だったのだが、
結構バックパッカーのような感じで行っても浮かないで済んだのを楽しく思い出す。買ってきたアドレス帳の柄が、
ポーターのコラボレーションのものと同じだった事を知り、すっきりしてるものだと色々と転用して使えるのだなと
納得する。エグい病理学博物館やよくわからない死体みたいなもの(多分ツイン・ピークスの元ネタというか荒俣
宏のエッセーに出てきてた気がする)には日本人と感覚が違うと思い、またオーストリアのナンパ男は何か見るから
にボロボロな感じでこざっぱりしない何か浮世絵的なものをコレクションとかしていそうできつい感じだったのだが、
そうは言っても街中は特に猟奇犯罪的なところはなく、建物はきれいでご飯は美味しく、ザッハトルテは丸くて上に乗っかってるプレートは三角だった。ただ油断をしていたら、タイトルを覚えてないので「グリューネヴァルトのグロ絵」と呼んでいるグロ絵を美術館で見てしまい、
http://matome.naver.jp/odai/2129015226762708401/2129056333373292703 うわーこれは無理、と思いました。
(「幻想の画廊から」に載ってた人たちの気も)。

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 ・・・ことほどさように、幻想文学アイテムと全然別の所にリアリティの重点を置きながら街を考えてるので、
駒場本当にうっとおしいと思う(またレナード・コーエンとかパクられたhttp://d.hatena.ne.jp/bobbinsmall/20091120)。
 大体人は人で自分は自分だという姿勢が貫けないところでする文学の研究も、クリアランスはクリアランスだと
割り切れない建築も空疎じゃないかと。あと、素だと幾らでも保てる多幸感に勝手に手をかけてこないで欲しい、
という気がする。
http://d.hatena.ne.jp/bobbinsmall/20070721 監視されながら旅行とかないし。14〜5万でウィーンとプラハ
行けたのもよかったが、この頃からずっと視制度とフーコーについてとか言及してるのも何かねと思う。
アルチュセールをもう読まないかも知れないが、抑圧機構とか暴力装置はその手の機関そのものじゃないのと。
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東大の重たい感じが嫌い、という人は結構多いように思え、特に愚にもつかないような講釈を本を読む傍から
延々言われそうでうっとおしい。しかも駒場に目配せしないと仕事を干される末端の美術家とかがまたせせこましい
感じで風見鶏的に首を振っていて、アートも批評も壮絶みっともない感じだなと思う。
・・・つらつら、やっぱり「バカの壁」が不必要に売れた事が元凶なのじゃないか、という事を思う。
「世界の中心で愛を叫ぶ」は、朔太郎という人が出てきたりタイトルも何となく被っていたりだったが特に
突拍子もない思いつきとか焼き直しという感じもなく、自然発生的にベストセラーになった感があったが、
バカの壁」は何だかあと東大学閥の都合のいい言説で出版業界の比較的ベストセラーに近い本を占有するため
の布石だった気がするのだ。
 ここでぞっとするのは、学閥内にほんとにボケてたり病理化してる人が居り、医療事故隠蔽に使うような追い込み
を他人に投下してるんじゃないか、という気がするところ。それで心身が不調になったらとんでもないよねと思う。
・・・テクストがどうこう言う以前に、基本的に男の死に様としてちょっとひっかかるケースというのがある。山城
新吾みたいな感じの人の事だ(被抑圧感をひたすら女性へのうざいコミュニケーションで解消するみたいな)。
 ・・・何か私が都市論だと思って読んだ都市論は、そういうドロっとした感じにきれいに批評的距離というか
リアランスが取れてたのだが(というか、都市空間自体建前としては、そういうものをコントロールしたり
フレーミングすることが前提で成り立ってるので当然かも知れないが)
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グリューネヴァルト農民戦争に巻き込まれて死んでるんだと思う。僅か5年で、日本は何故農家の反乱が起きない
のか不思議なような事態になってしまった。
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とはいえ監視してくれる誰かが居たからオーストリア浮世絵男の浮世絵コレクションを見ずに帰ってこれたかのかも知れないのだが、浮世絵男とか蝶収集男とか以外の実存と対峙する時も監視系男子というか牢獄系男子の心理的支配を免れないのだろうか。女の敵という気がするのだが。

グリューネヴァルトも前に言及したな…と思うのだが何となく疫学的に暗い色合いの絵というか、ばい菌の感じで、やっぱり病んだ感じのメディウムだなぁと思う。そしてくどい。そして観光でさらっと見ただけなのでよく分からないが、成仏(ではなくて復活なのか)とかそういう観念から切り離された宗教画という気もし、昔のヨーロッパそういう感覚に値する出来事が色々あったのだろうと思う(農民の反乱もそうだし宗教的搾取も)。
現代日本に生まれてああ良かった、と言いきれないような似たような状況が強いられてるとして、そのぐちゃっとした呪わしいメディウムの膿だしとか言葉による分析はあってもよいのだと思う。でも、最初から神学による支配なんて考えないで済む時代区分に生きてるのじゃなかったか。