散歩中に

思わず購入(一枚売りしている)。

これ完璧に刷り込みだなと思う。納得させるために
こういうものを配っていたのかと。
(全然思い出す事もなかったのだが、あるオブセッシヴな宗教からの
強請から逃れるため、元々のちょっとした宗教的景色が記憶の中で再構成されてしまう事も
あるのかと)。

「抽象と感情移入」にはプーシキンの「スペードの女王」の紹介が載った栞がはさまっていた。
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折伏は無理なんだろうし監視もされたくないのだが。よく分からない。記憶を辿っても
「敵対者の脳天かち割れ」とか書いたカードとか、呪いとかないねという気に。

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 若干迷信深くなり、興味半分ということもあったのだが、小学生の時に一度お小遣いで
占って貰ったことのある占い喫茶に行く。タロットと手相を10分見て貰い、概ね当たっている
事に面白みを感じながら、鑑定料金1000円。

・・・と、いうのも、わざわざWebに巻頭占いのお告げのようなものを載せている占い師が居り、
何か自分の個人的な事とかぶるため嫌だなぁと思って居るのだが、プロフィールを
見ていると鑑定料が1時間1万円、電話占いで5000円も取るのだ。しかも日本語の運用が何となく
おかしい(これは国籍関係なく、何となく単にたどたどしい人だからなのだと思う)。
 精神世界・呪い・霊感等を主張する人、男女問わずこのタイプのメンヘラさんが多いのでは、と思う。
 他人にお告げを下すために個人情報を不正入手とか、何考えてるの・・・というか、安直な商売という
気がする。
 いわゆる霊感商法とも違い、もう最初から騙される余地なんてまるでないにも関わらず、絡まれた
場合は・・・
ただでさえ霊感とか呪いとか苦痛だが、どれだけご都合主義かとゾッとしてしまう。

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共時性のような意味を見いだす訳ではないし、世界少年少女文学全集で読んだきり、「スペードの女王」の事など考えた事も無かったのだが、コントロールされたイカサマ賭博の話なのだ、と思うと面白い。
寓話のような話だが、イカサマ賭博で予め定められた道筋に多大な賭け金が置かれ、切り詰められた語なり数値に結果が収れんしないとリアリティの破綻を招く、というのは、イカサマ賭博ってそういう風に構成されているんだろうなと思わせるものがある。

ある人間の神経系や知覚にアクセスすることで、その人間の生きるディメンションを何処までも素材化する事が出来るのか、みたいな事を思いながら「抽象と感情移入」を。「サイキス・タスク」と並行して読んでいた意味がよく分かる気に。

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芥川龍之介と「スペードの女王」も関係あるのよね・・・とか、結構いろいろな事を思い出す。
単なる神経衰弱で二重身になるのと、通常外在しない筈の脳過程が外在する事によって機能的に
自我構成が二つになってしまうのと、また全然別の出来事だろうと思うのだが、こういう事は
単に考えるのに楽しいが、やっぱり怪しい。
基底に自明性と生活世界が、ある程度堅牢なものとして置かれているのは大切な事なのだと今更
ながら。例えば、きれいな切子のガラスのコップに入った水を、自分の直覚に与えられたものとして
貴重なものとして眺めてみる。