2007-01-01から1年間の記事一覧

ブライアン・ウィルソン/神のみぞ知る?

一度聴き始めると、ずーっと繰り返し聴いてしまう。いい曲ばっかり。 思わず衝動買いで「イマジネーション」を購入する。何となく(なんでだろう)ウルフの 海も、ブライアン?ウィルソンの海もつながってるような気がする。これが生きてることだ、 と思わせ…

ポップ・イコンとしてのロボトミー

に惹かれていたことがある。寓話性の高さと暗さ。人が人を操作可能な ものとして扱うこと、から逆に措定される精神というものの在処。(それは 殆ど場所のことだと思う)。 その中で誰も癒されないようなソフトマシーンを探して、夕暮れ時にうろつくことがあ…

???部分的に、人がブログに書いているような事と同位しないで欲しいと思う。 (東欧SFのこととかもそうなのだけど。これが延々多方面から、私の生活領域にま で及んで異常な感じだった。この際関わってる団体は何でもいいのだけれど、私は もともと中共とか…

メディアと無意識「夢語りの場」の探求

新宮一成 編著「メディアと無意識 「夢語りの場」の探求」を衝動買いする。 長い事「ラカンの精神分析」のファンだった。人は夢と詩的言語の中で 織られることがあり、その時に内心(そもそも内心って何か)で、どれだけひどい 事を考えていようと、明らかな…

地軸ナンバー

地軸という名のマッチ棒が売られている。箱には、地面から光を発しながら回転する ロケットの絵が描いてあった。手にするだけで、天体そのものの行き方を思い起こさせる ようで、マッチにしてはとても壮大だった。火薬を含んだ紙帯は、ロケットの上にもある…

ピリオド

小さいピンク色の鈴が二粒、想定された場所の上で鳴っている。それは意志を持っているように見える。 けど想定された場所というのが解らないし、ピンク色の鈴っていうのも何を示しているのか解らない。顔 を近づけてみれば解る。生の代用物。 最初雲はきれい…

暴力のたわむれ

ロベルト?ムージルのエッセイについて、いくつか考えていることがある。 素朴に不安になるのは(この時期の色々なエッセーを読んでよく感じる ことだが)いま何故、一度問いとして終わったような事が全然 別の科学的スケールで切り取られていて、なおかつそ…

強烈な絶望感について

痛みの小箱 思い起こせば今は 昨日 夢うつつで 河を下った時間 目覚めていないから まだ 部屋のなかがびしょぬれ 冷たい水を含んだ風が わたしの頬を撫でる 新しい類型の到来に 世界はこんなにもむせび泣く この部屋は痛みの小箱 こんな河に 魚も棲まないけ…

拘禁について

拘禁反応に脳が耐えられるリミットがどれくらいなのか、考えた事がある。 (治安維持法下で、政治犯として収監されていた人の思想的変節について 関心があった) 転向という言葉で言い表される出来事だけでなく、何らかの拘束関係の もとで変化が起きるよう…

テンペスト通り

技術の粋を活かした集積回路は、男が女のエノルムさを消去する伝統的な 武器だった。それは何もかもを映し出すことができ、昔から語り継がれてき たのに、遍在は次の世代、痛ましいオーパスと化す。有り体にいってそれは、 精霊的なもの、細かくて痛ましいも…

監視のモデル

単に嫌なものとして。 「フーコーも右です」かどうかは知らないけれど、やっぱりすごく 考えさせられることがあるパノプティコン。 本当は依然として、監視されるのは「性犯罪者の男」ではなく、 一旦ターゲットにされた目的物とか、獲物状のものであるのに…

影の現象学

河合隼雄さんが亡くなられる。 私は講演で、直接お話を聴いたこともなく ユングとフロイトをまとめて読んでいた頃の、ただの 読者なのだけれども、ある種の穏当さに飢えて いるとき、河合さんの本を読むとじぶんでも驚くぐらい 素直に、ユングを身近に感じる…

心で覚えている場合

「俺たちの二人の二重の無意識が 一層 深さを増している この南方の 浄土につき 百千の花菖蒲の亂れた土地、 その風景の一望が、確かに存在したのだか どうかは菖蒲が知っているが、真夏の 喇叭の金といふ名を持つに相応しくないと、 われひとも、当然の事柄…

傲岸な話

視像化された人の意識の基底の言葉や形象が、全部他者の中にある、というのはエロティシズムとか緊張を孕む関係だけれども・・・と書いて、 何だかじぶんが、そういう骨がらみの内的なモードと関係のない哲学を、単に造 れないかなと考えていたことを思い出…

被造物の恥ずかしさ

(写真は「あやつり人形屋」でMANUFAKTURAと書いてある) 素朴な感慨なのだけれども、視像化された人の意識の 基底の言葉や形象が、全部他者の中にある、というのは エロティシズムとか緊張を孕む関係だけれども、そんな 事で例えば「この世界がどうしてある…

つられてニコニコ

生きてる作家に会いたいと、滅多に思う事がない。 (もう居ない作家の家とか墓所に出かけていくことはあり、 カフカの家を見つけるまでカフカの事ばっかり考えていた。 何であんな作品を書いたかすごくよくわかり、あとは住みな れた場所を出て一間の場所に…

転移プロセスの電磁化

「ああ、人間にはあれほど生きたいという意志があったのに!」(カレル・チャペック 「ロボット」) ウィーンとプラハに旅行(7月5日〜10日)途中カフカとチャペックについて、いくつか メモを取る。内面を掘り下げることが対自的になされるのではなく、…

物象について

考えのなかにそれはあって、外化するまでに色んな形式を 取り得る。それが柔軟であれば(アドルノが書いてるみたいに)科学的 連関を超え出る空想というのがあり得る。 被験と心裡内部の形象の対立とか均衡、メディアを通した拡散みたいな 事を考えると、ア…

小説は唯

広告と小説が張り合わせられて裏箔がまるで無くなる 個人が個人として機能しなくなることの享楽 そういう事を考える以前に、本当に切実に、 小説の価値が、神学によってゼロになる事態みたいな 事を考えていた。 多分、読んだものに従って幾らでも書けるだろ…

ヒステリーという設定

6月2日の日記。 *******************************時宜にかなった解答がなされない時、そこにはヒステリーがある。決して解答なんて出ない事柄に対する取り組み(の、形骸化)。取り込まれても感染してもいけない。****…

福祉国家化が剥奪する四肢的思考

「ある人間の身体からすべてを切り落としてみよ。両腕、両足、鼻、 両耳をそぎ落としてみよ。その時彼の自尊心と威厳がどれほど残って いるかを見てみよ。こうした概念が身体の通常で正常な状態にどれだ け依存しているかを我々は知らないのだ。引かれたなら…

思考の合成的判断

色々な階梯が複合されて生まれる判断の層。 キリムとか、長いタペストリーの中に折り込 まれている図案と似ている。多分その中にある 言葉は何か具体的なセンシュアルなものを指し しめしている訳ではない。けれどそこに在る。 (そういうものとして、ペルシ…

近代化する視覚(メモ)

人体の神経は、適切にも電信線に喩えられてきた。電信線は電流 だけを伝導し、他のものはいっさい通さない。電流には強弱があり、 どちらの方向にも流れ得るが、その他の質の違いは全くない。にも かかわらず、端末にある装置の違いに応じて、電報を送ること…

雲雀のたかさで

どこから来たのか 考えられない 雲雀の溶ける 青の広がる 休みの時間 溶けた雲雀の 中のかたちが 貪欲に餌を追って 青に吐き出した 別の雲雀の 生の姿 自分の倦んだ 気配の上に 重ねあわせて眠る ****************************…

洗脳・レイプ・言語芸術

全部が断片化した跡の形跡や痕跡が、再度 身体に登録される事。痛みと、それが生き分け られている身体の階層が、数度虐待や毀損の対象 になる、ということを、ただ即物的に書く事。 たぶん、その事によって救われるフェミニティ はあまりない。ただ、稀少な…

痛切な面白さについて(メモ)

P・ウ゛ィリリオが「幻滅への戦略」の中で書いているような 委員会が、結局個人(ひとという個体)の意志を反映も表象も しない、そればかりかその委員会の中で優位に立っているもの の都合のいいようにしか、結局は現実を書き換えない(可能性 がある)とい…

昇華と現実

結局のところ現実は、絶え間なく昇華が執り行われている面の 一部を切り取ったものであることが、一番効率的なのだろう。なぜ それが忘却されるのか。 と言う事を確かに素朴に悩んでも仕方ない、と思う。 けれど、 「例えば、今日、大きく道を逸脱した実験科…

時宜にかなった解答がなされない時

時宜にかなった解答がなされない時、そこには ヒステリーがある。決して解答なんて出ない事柄 に対する取り組み(の、形骸化)。取り込まれても 感染してもいけない。 *************************** ある種の企業や学律の、〈穢れ…

原理主義的なものの貫通

それをどうやり過ごすか、というひとつの大きなテーマ。 通常の言語的コミュニケーションと全く異質の、感覚のみの やり取りがあるということ、負荷と権限が異様に多く与えられて いること、フリークスについての教育があるということ。 それについてずっと…

ルネ・ジラールの凄さ/サイが・・・

ルネ・ジラールをちゃんと読みたいな。 私はヘーゲルを読めないけれど、ルネ・ジラールは リアルだと思いながら読む。それを意識し続けたら 確実に心理が揮発するくらいの根源的な暴力、外傷 性。ある宗派的な過剰さが、その後の世界を専らそれ が反転したも…